職員インタビュー(社福)福島幸愛会 特別養護老人ホーム「陽光園」(介護職員)

自宅と職場の往復だけで福島町のことを知りません

就労継続支援事業所「滝川新生園」井川園長
▲サンタクロースに扮してプレゼントを配る斉藤さん

 松前町出身の斉藤さんは、知人の紹介で陽光園に来て7年目になります。福島町の印象をうかがうと、「普段は自宅と職場の往復だけで、どこに何があるのか、いまだにわからないんです。いい所だとは思いますが、詳しくは知りません」。横綱記念館は子どもの頃に行ったきりで、青函トンネル記念館には行ったことがありません。今年から運航が開始された岩部クルーズは「行ってみたいとは思うんですけど、思うだけで終わっちゃうんです」。
 福祉の道へ進んだのには理由があるのでしょうか。「祖母の介護のために専門知識を身につけたいと思いました。専門学校に行く前に祖母は亡くなったんですけど、他にやりたいこともなかったので、深く考える間もなく介護士になりました」。学校を卒業後は一時期、松前の福祉施設で働いていたそうです。
 今後、取得したい資格はありますか。「特にありません。このまま介護の仕事をやっていこうと思っています」。介護職のどういうところにやりがいを感じますか。「う~ん…、毎日、忙しいので、業務をこなすことに精一杯で、深く考える余裕がありません」。高齢者と接する中で苦になることはありますか。「緊急性がある仕事をしているときに声をかけられると、ちょっと困ります」。高齢者への接し方で気を付けていることはありますか。「う~ん…、難しいですね。何と言ったらいいのか…」。うれしかったり、悲しかったりしたエピソードはありますか。「…ちょっと思い浮かばないですね」。先輩からのアドバイスなどで、心に残っていることはありますか。「う~ん、何だろう。そういうことがあり過ぎて、ちょっとまとめるのが難しいです」。一つひとつの質問に俯いて深く考え込むのですが、うまく言葉にできないようです。

野球観戦は好きですが相撲は興味がありません

 プライベートで、何か好きなことはありますか。「野球を観るのが好きです」。もちろん日本ハムファイターズのファンです。「どの選手のファンというのはなくて、みんな好きです」。野球を観はじめたのは陽光園に来てからだそうです。「たまたまWBC(野球の世界一決定戦)を観たのがきっかけです。パ・リーグはみんな好きですが、セ・リーグには興味がありません。函館や札幌にも観戦に行きました。利用者さんに野球好きもいますので、一緒に観戦したり、話をしたりすることもあります」。
 福島町でファンが多い相撲はいかがですか。「まったく興味がありません。すみません。とにかく裸が嫌なんです。だから水泳とかもダメです」。力士のまわし姿は?「ヤダ、ヤダ。『女だけの相撲大会』も町民の方は出場していないらしいので行ったことがありません。町民が出場するなら応援に行きたいと思いますけど…。最初の頃は施設からも出場者がいたみたいですね」。

自分のことを話すのは苦手です

特別養護老人ホーム「陽光園」斉藤 介護職員
▲(社福)福島幸愛会 特別養護老人ホーム「陽光園」斉藤 真理英さん(介護職員)

 今回、広報紙の取材を受けることになって、どう思いましたか。「なんで私なんだろうと思います。できれば避けたかったですが、話を聞いたときは、もう決定していました。一番新しい職員が私だったということみたいです。あの~、大丈夫ですか。介護の話は全然できませんでしたが、記事になりますか」と心配してくれます。
 自分のことを話すのは苦手ですか。「昔から苦手です。目立ちたくないほうなんです。写真も嫌いなので、プライベートの写真はありません。行事のときの写真はどこかにあるかも」。ということで大捜索になりました。
 「利用者さんの役に立ちたいとか、喜んでもらえたらうれしいとか、思わない訳じゃないんですけど…」。当たり前のことを口にするのを潔しとしない。取ってつけたような話はしたくない。それも斉藤さんの誠実な人柄の表れのようです。こちらも用意していた答えを聞きたいわけじゃありません。一つひとつの質問に真剣に答えようとする姿が印象的でした。取材に応じていただいて、ありがとうございました。

社会福祉法人 福島幸愛会

松前郡福島町字三岳160-13
電話(0139)47-3551 FAX(0139)47-3552

特別養護老人ホーム陽光園/デイサービスセンター陽光園/グループホーム陽光園/
生活支援ハウスやまゆり荘/陽光園居宅介護支援事業所

 昭和56年法人設立。翌57年、特別養護老人ホーム陽光園を開設しました。入所定員50名のところ45名が町民です。設立にあたっては国や道からの補助金と半額は町の補助金で賄いました。「町でも将来の高齢者の増加を予測していて、住民のニーズも高かったことから補助をしてくれることになったんです」と鳴海孝一施設長。デイサービスセンターもショートステイも町のバックアップで設立しました。他の町より町とのつながりが強いといいます。
 九重部屋の夏合宿のときは、力士たちが慰問に来てくれます。「合宿の最終日には、自分たちで用意した食材を全部ここへ持って来てくれます。入所者全員に声をかけてくれて、握手もしてくれます」。地域との交流も盛んで、ここでの体験がきっかけで福祉の道を志した高校生もいます。「町の方でも福祉の学生に限らず奨学金を出したり、若い人の後押しをしています」。郡部では社会福祉法人は再就職の大きな受け皿になっています。福島幸愛会では、経験も資格もない人でも受け入れて、働きながら資格が取得できるよう人材確保に努めているということです。
特別養護老人ホーム 陽光園 外観 福島幼稚園の子どもたち
特別養護老人ホーム 陽光園 福島幼稚園の子どもたち