小さな旅

シシャモのまちと恐竜のまちが合併魅力倍増!早春のむかわ町

穂別博物館のホベツアラキリュウ復元骨格標本と黄色の絨毯を敷きつめたようなたんぽぽ公園(写真: むかわ町役場産業振興課商工観光グループ)

穂別博物館のホベツアラキリュウ復元骨格標本と黄色の絨毯を敷きつめたようなたんぽぽ公園
(写真: むかわ町役場産業振興課商工観光グループ)

鵡川地区:鵡川はシシャモだけじゃない

  シシャモで名高い鵡川町と恐竜で有名な穂別町が合併し、観光の魅力が2倍になった早春の新生むかわ町へ行ってきた。
  まずは、むかわ町で一番高いビルが目を引く道の駅「むかわ四季の館」を訪ねる。むかわ町の特産品がそろう物産館のほか、温泉施設とホテル、プール、食堂などを兼ね備える複合施設だ。むかわ町出身でノーベル賞を受賞した鈴木章理学博士の記念ギャラリーと女子スピードスケートの田畑真紀さんのオリンピック展コーナーも併設されている。
  道の駅のすぐ近くにむかわ町特産物直売所「ぽぽんた市場」がある。むかわ町で農業、漁業、商業に従事する人たちが運営しているのだとか。「その日に収穫したものをその日に販売」する生産者の顔が見える直売所だ。新鮮な魚介類や野菜のほか、切り花やむかわ和牛などもある。売り場のおじさんがシシャモを焼いて試食させてくれた。土日には漁師さんが営む食堂も営業している。
  直売所に併設したパン工房「むかわ夢風船」は、穂別地区にある(社福)愛誠会が運営する障がい者就労施設。ガラス張りの工房内でパンを焼く利用者さんたちの様子も見られる。店内にはイートインもあり、焼きたてのパンや本格的なピザ、アイスクリームなどがその場で味わえる。
  シシャモが遡上する清流・鵡川の河川敷にあるたんぽぽ公園は、日本一のたんぽぽの群生地とされていたが、度重なる水害により半減。たんぽぽ畑を復活させようと平成19年から、たんぽぽ再生プロジェクトが発足した。町や町民の努力により5月中旬から6月上旬にかけて約6ヘクタールの広大な河川敷がたんぽぽの可憐な花で黄色に染まる。
  昼食は観光協会で教わった自然喰処「灯泉房」へ。むかわ和牛の和風ハンバーグを注文する。箸で割ると肉汁が染み出しとてもジューシーだ。こんもりと盛られた大根おろしであっさりいただける。旬の時期にはシシャモ寿司もある。地元産の食材を使ったメニューが豊富だ。

むかわ和牛の和風ハンバーグ
むかわ和牛の和風ハンバーグ
シシャモの品ぞろえが豊富なぽぽんた市場。おじさんが試食用のシシャモを焼いてくれる
シシャモの品ぞろえが豊富なぽぽんた市場。おじさんが試食用のシシャモを焼いてくれる


むかわ夢風船の店長
むかわ夢風船の店長
地元産木材をふんだんに使った店内
地元産木材をふんだんに使った店内
道の駅にも恐竜の骨格標本を展示
道の駅にも恐竜の骨格標本を展示
館内にはむかわ町出身のノーベル化学賞を受賞した鈴木章氏の記念館も
館内にはむかわ町出身のノーベル化学賞を受賞した鈴木章氏の記念館も

穂別地区:恐竜のまちと宮沢賢治の関係

  午後は車で約40分ほど走って穂別地区へ向かう。地質と化石をテーマとしたむかわ町立穂別博物館は、穂別地区の山中でクビナガリュウの化石が発見されたことから、化石の研究・保管・展示を目的に1982年に開館した。入口のホールに展示されている全長8mの国内最大のホベツアラキリュウ全身復元骨格は迫力満点だ。展示室には穂別地区で出土したクビナガリュウやアンモナイトの化石を中心に約370点が展示されていて見応えがある。化石のクリーニング体験やレプリカ作りなども開催され、楽しみながら学ぶことができる。
  すぐ近くに40℃の砂漠からマイナス20℃の氷河期まで、さまざまな地球の自然環境が疑似体験できる穂別地球体験館があるが、3月中旬まで閉館していて残念だった。
  太古の海をテーマにした穂別野外博物館は、穂別の森の中にある。穂別地区は、大昔は海だったらしい。「約8千年前の時代にタイムスリップします」と表記されたタイムトンネルを抜けると、ぐるりと森に囲まれた空間に、高さ4mのクビナガリュウやアンモナイトの巨大なオブジェが展示されている。なかなか壮観で、インスタ映えしそうな写真スポットだ。
  旧穂別村の故横山正明村長は宮沢賢治に心酔し、賢治の理想郷イーハトーブを参考に理想の村づくりを夢見て戦後、村立穂別高校の設立や全国初のスクールバス運行などに奔走した。そのシンボルとして賢治の故郷岩手県花巻市の仏師に作らせた聖観世音菩薩像(通称賢治観音)が旧国鉄富内駅を見下ろす丘の観音堂に安置されている。檜一本彫り1.8mの観音像だ。
  旧国鉄富内駅は、廃止後も駅構内・客車がそのまま残され、銀河ステーションと命名されて保存されている。駅舎やホーム、鉄道備品などが良い状態で保存されていて、国の登録有形文化財に指定されている。
  天気に恵まれて快適なむかわ町の旅となった。今度はシシャモ寿司を食べに最盛期の秋に訪ねてみたい。

穂別地区では街灯もクビナガリュウをイメージしたもの
穂別地区では街灯もクビナガリュウをイメージしたもの
穂別博物館の化石標本は見応え十分
穂別博物館の化石標本は見応え十分
穂別野外博物館の巨大オブジェ(写真:むかわ町役場)
穂別野外博物館の巨大オブジェ(写真:むかわ町役場)
穂別と宮沢賢治の関係を象徴する賢治観音
穂別と宮沢賢治の関係を象徴する賢治観音
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の鉄道備品のほとんどは旧富内駅の備品が使われた
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の鉄道備品のほとんどは旧富内駅の備品が使われた

むかわ町の旅マップ

むかわの旅マップ

 

むかわ町のおもな福祉施設
鵡川慶寿苑外観
鵡川慶寿苑外観
芸能大会では職員が踊りを披露
芸能大会では職員が踊りを披露

社会福祉法人 鵡川慶寿会

勇払郡むかわ町駒場105
電話(0145)42-5211  FAX(0145)42-5029
特別養護老人ホーム胆振東部鵡川慶寿苑/高齢者グループホームふきのとう/高齢者共同生活住宅こごみ荘


  昭和54年、法人設立。翌55年に特別養護老人ホーム「胆振東部鵡川慶寿苑」を開設。毎月発行している施設だより「こんにちは」は、町の広報誌の折り込みとして町内全戸に配布されています。町内の小・中・高校生を職場体験やインターンシップとして受け入れているほか、人材確保・育成の取り組みとして、介護福祉養成校へ進学を希望する人に対して法人独自の奨学金制度もあります。この奨学金制度で初めての福祉専門学校卒業生が4月から採用になります。また、新しく職員を採用するだけでなく、今いる職員が離職しないで安心して働ける環境づくりにも積極的に取り組んでいます。

サロン事業のふまねっと運動
サロン事業のふまねっと運動
大盛況の夏まつり「ふれあい広場」
大盛況の夏まつり「ふれあい広場」

社会福祉法人 むかわ町社会福祉協議会

勇払郡むかわ町美幸3丁目3-1
電話(0145)42-2467  FAX(0145)42-3505

  昭和26年に鵡川村社協、昭和30年に穂別村社協が発足。穂別町は昭和52年、鵡川町は昭和53年に法人認可を受け、平成18年の両町合併により「むかわ町社会福祉協議会」となりました。エリアが広がり、地域性の違いから福祉サービスの統一などの難しさがありました。まず統一を図ったのがサロン事業です。町のあった〇(まる)事業の対象としてなかよし広場、いきいきふれあいサロンをそれぞれの地域で開催。参加者はスタンプカードのポイントに応じて温泉入浴券がもらえます。また、ひとり親家庭と障がい児の家庭を対象に親子バス遠足や、引きこもりがちな高齢者を対象におでかけ支援事業など、交流事業に力を入れています。