自身も通った保育園でキャリアをスタート

(社福)恵信福祉会 双葉保育園 岩本 彩乃さん(保育士)
▲(社福)恵信福祉会
双葉保育園
岩本 彩乃さん(保育士)

 岩本さんが保育士を目指すことになったのは、中学の職業体験で保育園を訪れたのがきっかけ。「もともと子どもが好きだったこともあって、自分に向いているのではないかと感じました」と、当時を振り返ります。
 身近な人が介護の仕事をしていたことから、一時は介護職に就くことも考えたそうですが、結果的に中学のときに抱いた思いを貫き、2018年に保育士としての一歩を踏み出しました。
 それから4年。「保育士の資格を取るため、旭川の短大に進学しましたが、以前から〝就職は地元で〟と決めていたので、卒業後、故郷の幌加内町に戻ってきました」。そう話す岩本さんは、現在、自身も通った双葉保育園で保育士としての経験を積み重ねています。

子どもの成長に喜び笑顔に支えられる日々

 双葉保育園には0歳児から就学前の6歳児まで、30名の子どもが通っています。岩本さんが担当する6歳児のクラスには7名の子どもが在籍しており、そのうち5名は新人のころからの受け持ちです。
 保護者に代わって子どものお世話をするのが保育士の仕事ですが、生活習慣や社会性が身につくようサポートするのも大切な役目。3歳児だった当時は手がかかることも多かった子どもたちも、今では心身ともに大きく成長し、その姿に岩本さんは目を細めるばかりです。
 「たとえば、年に一度のお遊戯会で立派な姿を披露してくれたときなどは、舞台の上で走り回っていた昨年のことを思い出し、子どもたちの確かな成長を実感します。来年3月に卒園を迎えると思うと、胸に込み上げてくるものがあります」。
 できなかったことができるようになる―。その瞬間に立ち会えることが保育士の喜び。仕事のやりがいもそこにあります。
 「もちろん、いいことばかりではありません。言うことを聞いてくれなかったり、ケンカにうまく対応できなかったときには、自分はこの仕事に向いていないのではないかと落ち込むこともあります。それでも、子どもたちの笑顔を見れば、また明日からがんばろうって思えるんです」。
 岩本さんにとって、子どもたちの存在は心の支え。保育というサービスを提供する一方、子どもたちからは日々、元気をもらっているようです。

心を許せる人がいる豊かな自然がある

天気のいい日は、水筒を持って外遊び
▲身のまわりのことができるよう、掃除をするのも訓練の一環です

 「困ったことや悩みごとがあれば、親身になって相談にのってくれる先輩方がいるのも心強いですね」と岩本さん。
 職場には岩本さんが園児だった当時、お世話になった先輩や顔見知りの先輩もいます。恵まれた職場環境は、地元で就職したメリットの一つ。ただ、岩本さんが地元に戻ってよかったと感じているのはそれだけではありません。
 「ここには、子どもたちが伸び伸びと過ごせる豊かな自然があります。車の往来を気にせず、自由に走り回れる環境はこの地ならでは。泥だらけになっても、子どもたちには自然とのふれあいを存分に経験してほしい」。
 温かく迎え入れてくれる人たちと都会にはない自然環境。それこそが自分がここに戻ってきた理由だと、岩本さんは教えてくれました。

欠点と向き合う余裕も自己成長を実感

 保育士にとって何より重要なのは、子どもや保護者との信頼関係を築くこと。そのためには、コミュニケーションが欠かせません。
 「保護者の方とは、短い時間でもなるべくお話をするよう心がけています。会話の中で、子どもたちの家での様子を教えていただくことも多く、保育園での様子とまったく違うことに驚かされることもしばしばです」。
 保護者とのコミュニケーションは、距離を縮めるだけでなく、子どもたちへの理解を深めることにも役立っているようです。
 最後に今後の目標を尋ねると、「自分には優柔不断な面があるので、これからはしっかりと自分の意思を伝えられるようになりたい」と話してくれました。
 欠点を自覚し、克服しようとするポジティブな姿勢は、この4年間で岩本さん自身も大きく成長したことを物語っています。

社会福祉法人 恵信福祉会

雨竜郡幌加内町字幌加内4910
電話(0165)35-2152 FAX(0165)26-7123
双葉保育園/幌加内放課後児童クラブ(学童)「ふたばクラブ」
/幌加内子育て支援センター「きのこ」

 1954年、秀法寺本堂において「双葉保育園」を開設。その後、園舎を建設し、1973年に社会福祉法人を設立するとともに認可保育園として新たなスタートを切りました。町の中心部に位置していることもあり、1999年に「幌加内町子育て支援センター」、2004年には幌加内放課後児童クラブ(学童)「ふたばクラブ」を開設。現在は子育て支援において、地域の中心的な存在として認知されています。2014年には創立60周年の記念式典を挙行。今年で68年目を迎えた双葉保育園は「命の輝き」を保育目標に、「ともに育ちあう保育」を実践しています。30名の定員に対し、10人の保育士を擁しており、一人ひとりの顔が見える手厚い保育が特徴です。また、「和太鼓」「マーチング」「歩くスキー」など、多彩な活動に取り組むとともに、園の「ふたば農園」で園児たちが自ら野菜を育て、自然の恵みに感謝して食べる「食育」を行っているのもここならでは。季節ごとにトマト、キュウリ、ピーマン、カボチャなど、新鮮な野菜を使ったメニューが給食に登場します。なお、幌加内町では、2015年より保育料無償化を実施し、保育サービスの充実を図っています。

自然に囲まれたトータスホーム
双葉保育園
料理に挑戦する利用者さん
極寒の冬も外遊びで強い身体をつくる